コラム

資金繰り対策/全国銀行協会発表

2011年3月14日 | 時事

全国銀行協会が以下の発表を行っています。
手形期日落としなど注目すべき事項が掲載されています。

「東北地方太平洋沖地震に係る災害に対する金融上の措置」への対応について

この度、発生した「東北地方太平洋沖地震」においては、東北地方を中心として広い範囲で大きな被害が生じており、お亡くなりになられた方々に対して衷心よりお悔やみを申し上げますとともに、被災された方々には、先ず以て心からお見舞いを申し上げます。

こうした極めて深刻な事態に鑑み、今般、自見内閣府特命担当大臣(金融)、白川日本銀行総裁の連名により、全国銀行協会に対して、地震の被災者の方々への適切な対応を求める「東北地方太平洋沖地震に係る災害に対する金融上の措置」に係る要請がありました。

これを受けて、全国銀行協会としては、「(1)預金通帳、証書、届出の印鑑等を紛失した場合でも、預金者ご本人の確認を前提に預金の払い戻しを行うことや、定期預金等の期日前払い戻し等についても、個々のご事情に応じて対応すること」、「(2)被災された個人、法人のお客さまからの新規融資や既存借入の返済等に関するご相談についても柔軟に対応すること」、「(3)休日営業等について積極的に取り組むとともに、店舗の営業状況等についても、速やかに店頭掲示、インターネット等の手段を通じて告示すること」などをはじめ、必要な金融上の措置を講じ、被災地域における銀行取引の円滑化に万全を期すよう、会員銀行に対して、要請内容の周知徹底を行いました。

また、全手形交換所において、今回の災害のため呈示期間が経過した手形でも交換持出等を行うことや不渡となった手形・小切手について、不渡報告への掲載等を猶予することを、3月11日から当分の間、実施することを通知致しました。

今後、金融庁、日本銀行からの要請も踏まえ、被災地域における金融及び経済の安定を維持すべく、会員銀行が一丸となり、全力で対応を図って参ります。

一日も早い被災者の方々の心の平穏の回復と被災地の復旧を心よりお祈り申し上げます。

震災と確定申告期限

2011年3月13日 | 時事

まず最初に、平成23年3月11日の東北地方での大震災で被災された皆様、心よりお見舞い申し上げます。
一日も早い復興を心より祈るとともに、私どもにできる限りのご協力をさせていただくつもりです。

国税庁より以下の情報が配信されています。
被災地の皆様におかれましては、確定申告期限が迫っていますが、特例対応が行われますので税務処理は心配なされないでください。

なお、国税庁が指定する地域については特例を適用するとされていますので、その他の地域の方は、できるだけ期限内に確定申告書を提出するようにしてください。郵便ポストへの投函はできるだけ避け、最寄の郵便局窓口で消印をもらうと確実です。

【追記】
3月14日深夜国税庁が『交通手段や通信手段の遮断又はライフラインの遮断などによる申告・納付等の期限延長について(東北地方太平洋沖地震関係)』を発表しました。
被災地以外の納税者も申告期限を延長できる場合が記載されています。
慎重に手続きを行ってください。

東北地方太平洋沖地震により多大な被害を受けた地域における申告・納付等の期限の延長の措置について

1 今般の地震の被災状況は、明らかになっていませんが、今般の地震が所得税・贈与税の申告・納付の期限(3月15日)が差し迫っている中で発生したことにかんがみ、当面の対応として、多大な被害を受けているとの報道がある以下の地域の納税者に対して、国税通則法第11条に基づき、国税に関する申告・納付等の期限の延長を行うこととしました。
青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県
(注)対象地域については、今後被災の状況を踏まえて見直していくこととしています。
2 この地域に納税地を有する納税者につきましては、東北地方太平洋沖地震がおきた平成23年3月11日以後に到来する申告等の期限が、全ての税目について、自動的に延長されることとなります。
3 この他の地域に納税地を有する納税者につきましても、交通途絶等により、申告等が困難な方につきましては、申告等の期限延長が認められますので、状況が落ち着いた後、所轄税務署にご相談ください。
4 なお、申告等の期限をいつまで延長するかについては、今後、被災者の状況に十分配慮して検討していくこととしています。
(注)この地域指定は、近日中に官報で告示される予定です。

○災害により被害を受けた皆様へ

災害により被害を受けた皆様へ

地震や風水害等の災害により、被害を受けられた皆様方に、心からお見舞い申し上げます。
災害により被害を受けた場合には、以下のような申告・納税等に係る手続等があります。
1. 災害により申告・納税等をその期限までにできないときは、所轄税務署長に申請し、その承認を受けることにより、その理由のやんだ日から2か月以内の範囲でその期限が延長されます。
2. 災害により、財産に相当な損失を受けた場合は、所轄税務署長に申請し、その承認を受けることにより、納税の猶予を受けることができます。
3. 災害によって、住宅や家財などに損害を受けたときは、 確定申告で所得税法に定める雑損控除の方法、 災害減免法に定める税金の軽減免除による方法のどちらか有利な方法を選ぶことによって、所得税の全部又は一部を軽減することができます。
4. 災害により被害を受けた事業者が、当該被害を受けたことにより、災害等の生じた日の属する課税期間等について、簡易課税制度の適用を受けることが必要となった場合、又は適用を受けることの必要がなくなった場合には、所轄税務署長に申請しその承認を受けることにより、災害等の生じた日の属する課税期間から簡易課税制度の適用を受けること、又は適用をやめることができます(災害によって事務処理能力が低下したため、一般課税から簡易課税への変更が必要になった場合や、棚卸資産その他業務用の資産に相当な損害を受け、緊急な設備投資を行うため、簡易課税から一般課税への変更が必要になった場合などに適用されます)。
詳しい内容については、以下の各項目をご覧になるか、最寄りの税務署へご相談ください。

生前贈与に関する最高裁判決の意義

2011年2月21日 | 時事 / 税金の基礎知識

武富士元会長から長男への海外資産の生前贈与に関する最高裁判決

結構大きい最高裁判決が出たと思います。
この判決を受けて、日本の富裕層がどのように動くのか、今後の動向を注目しておく必要があるでしょう。

消費者金融大手「武富士」(会社更生手続き中)の故・武井保雄元会長夫妻から海外法人の株を生前贈与された長男の武井俊樹元専務(45)が、贈与税など約1330億円の課税処分取り消しを求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(須藤正彦裁判長)は18日、課税を適法とした2審判決を破棄し、処分を取り消した。判決は「元専務は当時、海外を生活拠点としていたため課税できない」と判断した。個人に対する追徴課税取り消しでは過去最高とみられる。
(中略)
訴訟では元専務の生活拠点の認定が争点となった。贈与時(99年)の相続税法は、海外居住者が国外財産の贈与を受けた場合は非課税と規定。元専務は97~00年の3分の2を香港で過ごしたが、国側は、課税逃れの海外滞在で実質的な生活拠点は国内と主張した。
これに対し、小法廷は「滞在日数という客観的な要素で決めるべきだ」と判断。「税回避目的で海外滞在日数を増やしていたとしても、当時の法律では課税は違法」と述べた。
1審の東京地裁(07年)は「国内に生活拠点があったと認定するのは困難」と処分を取り消したが、2審の東京高裁(08年)は「税回避目的で海外に出国して滞在日数を調整しており、課税は適法」と判断していた。【伊藤一郎】『毎日jpH23.2.18より』

世間では過払い金返還請求の原資に還付金を充当させるべき!といった報道がされています。これは税理士が議論する問題ではないので触れません。

ポイントは3つ。

  1. 相続税・贈与税を回避するために海外に「住所」を移そうとした富裕層がいた(る)
  2. 「滞在日数」により「生活拠点」を認定した
  3. 最高裁は租税法律主義を厳密に適用した

過去の話ではない

平成23年度税制改正で相続税の増税が予定されています。いわゆる『相続税の大衆化』です。基礎控除が40%削減され妻一人・子一人でご主人が亡くなった場合、従来7000万円だった基礎控除が4200万円に減額される予定となっています。
あわせて、相続税の最高税率が50%から55%に引き上げられる予定です。

富裕層にとってこの5%の税率アップは大きなインパクトがあります。
たとえば、上場会社の創業者のように100億円規模の財産を持っている人であれば、5億円の増税!増加税額は全体からしてみれば微々たるもの?かもしれません。しかし、全額にすると55億円になってしまうわけです。

これら富裕層は何を考えるかといえば、武富士元会長のように子供に財産を無税で相続させる方法があるならば行いたいということになるわけです。
何も富裕層に限らず一般的な思考といえるでしょう。

今回の判決では、過去にそのような相続税法の抜け穴があった!という議論ではありません。現在は当時よりもやりにくくなった、ということに過ぎません。
巨額の財産を有する富裕層は今でも何とかできないものか!とプライベートバンク等を駆使して考えているはずなのです。

現在でも海外に住所と財産を移転すれば相続税を回避できる

上記のような抜け穴を塞ぐため、相続税法は平成12年改正で以下のように変更されました。

ご覧頂くとわかるとおり、被相続人(贈与者)と相続人(受贈者)ともに5年超日本国内に「住所」がなければ、日本で課税することができないことになっています。
確かに改正前よりも課税を回避しにくい制度となりました。

しかし、巨額の財産を有する富裕層が高額の相続税を回避するために国内の住所を持たないようにしないとはいえません。

しかも、今回の最高裁判決では、「住所(生活の拠点)」の認定を「滞在日数」により判定すべきであるとしたのです。従来より、中国駐在員が中国による全世界所得課税を回避するためにパスポート上の入出国記録を管理していますが、同様のことを日本の相続税課税を回避するために資産家が行ったら合法!と最高裁がお墨付きをつけたとも理解できるわけです。

諸外国では、相続税のない国が多数存在しています。さらに、現在相続税がある国でも、相続税を廃止しようとする動きがあるようです。タックスヘイブンに逃避した資産を呼び込もうといった思惑もあるようです。
日本から脱出した資産家がこれら相続税のない国に「住所」を設定したら、日本の相続税をまるまる節税できてしまう。そこまでする人がどれだけいるかが問題ですが、恐らく何人かはいますよね。

国内に資産があれば日本に課税されますので、不動産を売却して金融資産に切り替え国外で運用する、そんな時代になってしまうのでしょうか!?

考えすぎだといいのですが。。。




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