コラム

サイバー税務署が来た(その2)

2010年11月10日 | 中小企業と経営 / 起業支援

税金地獄の始まり

またまた数日後、
(国)こんな感じになったのでご確認をお願いします
(オ)こんなに利益があるんですか?
(国)ご説明いただいた内容を集計したらこのようになりました
(オ)僕の生活感に合わないんですけど・・・ 続きを読む

サイバー税務署が来た(その1)

2010年10月20日 | 中小企業と経営 / 起業支援

その日は突然に来た

(人)こんにちは!
(従業員)いらっしゃいませ!
(人)国税局のものですが!!!
(従業員)???汗 続きを読む

起業家を取り巻く専門家選びの注意点―税理士紹介会社編

2010年6月16日 | 起業支援

ここ数年、税理士紹介会社というのがやたらと増えました。当事務所にもしばしば営業電話がかかってきます。税理士紹介会社とはどんな仕組みの会社なのか、相性のよい税理士に出会うための注意点をまとめてみます。

税理士紹介会社とは

インターネットで「税理士」というキーワードで検索すると膨大な数の「税理士紹介会社」の記事や広告が表示されます。

この税理士紹介会社は、

「あなたの会社にぴったりな税理士を無料でご紹介します!!」

「税理士とは相性が大切!多数の登録税理士からぴったりの税理士をピックアップします!!」

といった広告をしています。

無料でやり手の税理士を紹介してくれるというのだから使わない手はない!

とお考えになるのも当然でしょう。

さて、この税理士紹介会社とはどんな会社なのでしょうか!?

税理士紹介会社のビジネスモデル

税理士紹介会社のビジネスモデルは、上図の通りです。
税理士紹介会社は、税理士名簿やインターネットを使って顧客紹介契約を締結する税理士を探します。一方で、税理士への紹介対象となる事業会社を主としてインターネットで広告して募集します。募集にあたっては、「優秀であなたにぴったりな税理士を無料で紹介します」といった告知を行っています。
紹介会社は事業会社を登録税理士に紹介し、税理士顧問契約の締結に至るようガイドします。紹介にあたっては、事業会社の希望をヒアリングし、登録税理士の中から希望にマッチする税理士をピックアップが行われ、面談にも同席の上、両者の調整を行ってくれます。
無事顧問契約締結となった場合には、予め登録税理士との間で締結されている「顧客紹介契約」に基づき、紹介料をその税理士に請求することになります。
事業会社は、税理士との顧問契約に基づく顧問料の支払いを行うのみで、紹介会社に対しては支払をする必要はありません。成功報酬方式のものが多く、税理士も紹介により契約が成立するまで対価を支払う必要がありません。

このように従来からある人材紹介会社のビジネスモデルと非常に似たものとなっており、税理士紹介会社のビジネスモデルはまさにインターネットを上手に活用したものです。
人材紹介会社の場合、紹介した求職者の年収の30%から40%ほどを紹介手数料として採用した会社に請求することが多いのですが、税理士紹介会社の場合も同様で、年間契約報酬額の30%から50%を一括で税理士に請求しているようです。

インターネットの普及と税理士の探し方の変化

従来、税理士の新規顧客との出会いは、紹介が圧倒的でした。税理士業界では広告が規制されていたため、個々の税理士がどのようなサービスを提供しているのか、どのような強みがあるのかを一般に公開することが事実上できなかったため、依頼者からすれば自分が求める税理士をリサーチすることが非常に困難だったのです。そのため、知人が契約している税理士を紹介してもらうという探し方が非常に多かったのだと思います。依頼者としては、できれば何人かの税理士と面談をして相性やサービス内容、料金を確認したかったところでしょうけれど、知人の紹介となるとなかなかそうもいかなかったという現実があったのではないかと推察します。

インターネット環境が普及した現在では、上記のような紹介に頼ることなく、ネット検索で多数の税理士のHPやブログを見つけることができます。これら税理士からの情報発信を詳細に確認して希望に合いそうな税理士に問い合わせを自ら行い、自社の顧問税理士を探す方法が定着してきたように思います。相対的に紹介による契約からネット検索による契約のウエイトが増していることは間違いありません。
事実、当事務所でもインターネット経由でお問い合わせを頂きますし、その中から顧問契約の締結に発展するケースも多数あります。

すべての税理士がHPやブログを持っているわけではない

インターネット環境の普及にもかかわらず、自社のHPやブログを開設していない税理士事務所は実は相当数あるのです。コンピュータに対する苦手意識がある税理士が大勢いるのかもしれません。あるいは日々の業務が忙しく、更新を頻繁に行う必要があるビジネスブログに消極的になってしまっているのかもしれません。

税理士紹介会社は、これら積極的にインターネット広報を行っていない税理士や手数料がかかっても顧問先拡大を希望する会計事務所に対して、顧客紹介の場を提供しているのだといえます。

注意していただきたいのは、大多数の税理士がHPなどによるインターネット広報を行っているわけではないということです。
HPがあれば税理士として一流というわけではないし、HPがなくても超一流という税理士も多数いるということです。

税理士紹介会社を利用した税理士探しの注意点

税理士だったら一律に同水準のサービスを提供できるわけではありません。
仕事の進め方などに違いがあるだろうし、経営者との相性もあります。

税理士探しで大切なことは、その税理士がどのような考え方で事業を行っているのかを自らよく確認することです。

税理士紹介会社が勧める税理士だから安心というものではありません。
紹介会社のビジネスモデルと収益源を考えれば、誰のために行っているサービスなのかよくわかるはずです。
また、僕が懇意にしている優秀な税理士たちは一人も税理士紹介サイトに登録していません。

紹介会社を利用する場合、5人ぐらいの税理士と面談し、それぞれの特徴や人柄を確かめてみるとよいと思います。
同時に、紹介会社に登録していない税理士に直接問い合わせてみて、どのような違いがあるのかを確認してみるのもよいと思います。

税理士への報酬は、年間にしてみるとかなり大きな金額になります。
ダメなら換えればいいといった短期的な思考ではなく、長期的に良好な関係をもてる税理士を慎重に検討された方がよろしいと思います。




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上原将人(上原公認会計士事務所) × 阿部淳也(1PAC. INC.)

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