基準期間の課税売上高とは何か
2009年10月21日 | 税金の基礎知識
消費税に関する解説には、「課税期間の基準期間の課税売上高」という言葉が頻繁に出てきます。一般の方には理解不能な日本語だと思いますが、非常に重要な用語なので整理して理解しておきましょう。
意義
1.課税期間
納付する消費税額の計算の基礎となる期間で、原則として、個人事業者は暦年、法人は事業年度になります。要するに、確定申告の対象とする事業年度のことです。
2.基準期間
課税期間の消費税の確定申告の要否及びその計算方法を決定するために基準とする期間をいい、個人事業者と法人との区分に応じて次の通りになります。
区分 | 基準期間 | ||
---|---|---|---|
個人事業者 | その年の前々年 | ||
法人 | その事業年度の前々事業年度 | 1年の場合 | その事業年度の前々事業年度 |
1年未満の場合 | その事業年度開始の日の2年前の日の前日から1年を経過する日までの間に開始した各事業年度を合わせた期間 |
3.課税売上高
消費税の課税対象となる課税資産の譲渡等の対価の額の合計から売上にかかる対価の返還等(値引き、返品等)の金額の合計を控除した額をいいます。
「売上高」だから損益計算書の売上高をイメージされると思いますが、課税売上高と損益計算書の売上高とは必ず一致するものではありません。たとえば、固定資産を売却した場合の売却収入は課税資産の譲渡の対価になりますので課税売上に含まれることになります。
基準期間の課税売上高とは
税法の条文は複雑怪奇です。上記の意義は平易に表現しましたがそれでも理解しにくいこと思います。以下のような関係とご理解ください。
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