粉飾な人々(その3)
2011年1月24日 | 中小企業と経営
借入な毎月が続きました。
営業赤字は依然改善されません。
何度となく、銀行に借入申込をしているうちに、銀行は毎月の試算表の提出を求めてきます。
単月赤字を繰り返してきたわけですから、試算表を提出すれば、借入金を食いつぶしている状況がばれてしまいます。
やるしかない!
翌月の受注見込額を当月の売上に・・・・
お化粧の始まりです。
毎月売上を前倒ししながら試算表を組み上げていきます。
しかし、前倒したのは受注見込みなので、失注もあります。
それ以前に、甘く見積もられた受注見込みだったので失注が頻発です。
否が応でも売掛金が溜まっていきます。
これじゃ、まずいよな!
売上の何ヶ月分も売掛金があるのはどう見てもおかしい!
うぅぅぅぅ。。。。ん。
社長と営業部長は目でお互いの気持ちを汲み取りました。
回しの始まりです。
他社が行っている商流の間に入れてもらい売上と仕入を同時に増やす取引を行ったのです。
こうすれば、売上に対する売掛金の比率を下げることができる。
確かにその通りではある。
でも、何ら本質的な解決にはなっていないことに変わりはない。
こんなことが何度となく繰り返され、気がつけば無担保のプロパー借入金が3億円。
借入金残高は年商の4割に及んでいました。
それでも銀行と交渉しながら何とか営業していくことができました。
(つづく)
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