コラム

粉飾な人々(その4)

2011年1月31日 | 中小企業と経営


問題はいつまで銀行が支援してくれるかだ。



回し取引は当然に利益など会社に残してくれない。

それどころか明らかに利益率が悪化してしまう。

試算表上の利益率は惨憺たるものになってしまったのです。



一方、会社としては、税金は払いたくない。

決算で利益を計上しないと銀行が態度を転換する可能性もある。

ギリギリのポイントを探りながら決算をまとめるしかなかった。

まとめた決算書は当然に銀行に提出しなければならない。



利益は出ていますね。

ハイ!

ギリギリになってしまいましたが黒字は確保できました。

わかりました。

(銀行の担当者の顔が引きつっていた)

















また資金ショートだ。



借入に行くしかない。

















今度はそう簡単にはいかなかった。



またですか?



ハイ!

・・・・

検討しますのでお時間を下さい。

(ぅぅぅぅぅぅ・・・・)

わからました。。。



数日後出された結論は、


『他行さんでお願いします!』

というもの。



他行に打診してみたが、反応は良くない。



ヤバイ!



借入できないと支払ができない。

支払を猶予してもらうしかない!?



しかし、支払を猶予してもらっても、実体が改善していなければ翌月にはまた資金ショートすることが目に見えている。



結局、銀行にリスケをお願いするか、会社をこのまま飛ばしてしまうかという選択

に迫られることになってしまった。



会社はリスケを行うことで、毎月の元本返済をしばらくの間猶予してもらえるようにお願いする道を選択しました。

しかし、リスケを行うには、会社の実態を洗いざらい明かし、現状を改善するための再建計画をまとめなければなりません。


当然に、大規模なリストラの計画堅実な売上計画を前提としたものでなければ、支援してもらえるわけがありません。



一体、いくらの売上を出せばいいんだ?



(つづく)





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